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2010-08-16

これからの「正義」の話をしよう

なかなか歯に絹着せぬ良書でした。
本屋で平積みされている、どこかで聞いたような話をつらつらと並べる新書とは大違いです。

たとえば、
あなたはイラクに斥候隊の隊長として潜伏しています
ある村で、非武装村民の一団が命乞いしてきました。その一団はアルカイダに所属していることをあなたは知っています。
あなたはその一団を逃がしますか?

これは実話で続きがあります。
この隊長はこのとき実際に村民を逃がしました。
その結果・・・この隊は待ち伏せを受け、隊長を残して全滅してしまいました。
では、非武装村民をその場で一人残らず殺せば良かったのでしょうか?

この話に正解はありません。
答えは各々考えてみてください。
ヘーゲルの弁証法的に延々真理をもとめてさまようと思います。
あなたは功利主義に走るか、自由主義に走るかです。
ちなみに僕なら、その場で作戦を立て直し、隊の1/3を見張りに残す 
はい、日本人的功利主義ですね。
親がアメリカからのショックドクトリンを受けた世代だからでしょうね

そのせいか最近の日本人は、正義という言葉に対して禍々しいイメージを抱くようになってしまいましたが、この本を読むと正義=Justiceという言語変換に一抹の疑問を抱くと思います。
それもそのはず、古代ローマでは正義=強いこと、富んでいること 悪=弱いこと、貧しいこととしてとらえられ、彼らが抱くJusticeはそれが語源になっているのですから。


まとめノートを作ったので興味のある人はダウンロードしてみてください。
ただし、フォーマットを決めずに作り出したので最初の方と最後の方でフォーマットがまちまちです。

2009-09-08

エロティシズムとメディアの発展についての一考察

biblioを手に入れてから電子書籍サイトにあしげく通うようになったが、
利点としてはまず電子書籍サイトでは総じて本の価格が安く、有名な書籍だと
サイトごとで価格が違うことがしばしばある。これは歴史的に観ても
価格の自由競争を誘発する。
他方欠点として発刊されるのがおそい。どのくらい遅いかというと
賭博黙示録カイジがまだ9巻までしかでておらず、
Eカードの途中で足踏みさせられている。という個人的心情は別にして、
どうもハードカバー→文庫→電子書籍の順でメディア化してるようだ。

今時の作家は漫画家でさえも電子化した形で入稿している事が多いはずだから、
本来なら 電子書籍→ハードカバー→文庫の順でもおかしくない実際新潮社+石田衣良
などはそのような試みをしているのだが。
やはり本そのものに対する所有欲というのが邪魔をするのか、書斎には大きな本棚があるものだという前世紀的観念が未だ往来しているようだ。
個人的には情報に重さは必要ないと感じているので、電子書籍市場はもっと盛り上がってほしいのだが、そうもいかないのだろう。

一方書籍の中でも書斎に似つかわしくないものがある、それがエロだ。
もちろん谷崎や村上なんかのエロは書斎に大きな顔で居座っていてもいいのだろうが、いわゆる官能小説、エロ漫画などはこれに値しない。個人のリビドーに反してむしろボタン一つ、パスワード一発でその所在を消したいと思っている人間が多いのではないだろうか。

諸電子書籍サイトを見て回っても、出版社直営ではないサイトでは必ずといっていいほどエロが存在し、ダウンロードランキングの上位を占めている。これはVHSやDVDの発展と重ね合わせられる大きな市場の特徴と言えるのだが、エロ漫画に対する需要がどの程度あるのか、DVDなどのようなプレイヤーの普及とこの件がどれほど類似しているのかは、僕にはわからない。

この市場は編集王の最終巻にあった書籍価格拘束法や古本に対する大きな対抗策と考えられるだけにもっと発展すべきだと考える人がもっといていいと思うのだが。

こればかりは神のみぞ知るといったところだろうか。